人間がへた

誰のためにもならないことだけ書きます。半径三メートルの出来事と、たまに映画と音楽。

雑念

ことわざにはメジャーな言葉を使ってほしい

「子はかすがい」ということわざがある。子どもへの愛情が夫婦の仲を繋ぐというような意味だ。ところで、かすがいとは何だ。 調べてみたところ、材木と材木を繋ぐために打ち込む、コの字型の大釘をかすがいと言うらしい。材木同士を接続するかすがいを、親同…

ハイボールダブルの呪い

わたしは酒が好きだ。これは自他ともに認められている。週9とかで飲んでいるときもある。週7日という自明の理を自力で突破した酒飲みはそういないでしょう。 そして強い方だとも思う。数杯飲んだ程度ではケロっとしていられる。ただタチが悪いのは酔いが急…

梶井基次郎『檸檬』新約 ポケモン篇

ポケモンごっこで骨を折ったことがある女の同期がいる。 「はあ?」だと思うので簡潔に説明を加える。 小学生の時、同期の周りではポケモンごっこが流行していた。彼女はカメックスになりきり「ハイドロポンプ~!」と叫びながら両手を伸ばした姿勢で大回転…

感嘆符を失った女と夜景ドライブの食い合わせの悪さ

大学生時代、友人三人でドライブに行った。うち一人が車を買っただか親の車を貰っただかで発足したイベントだった。 夜、家の目の前まで迎えにきてもらい助手席に乗り込んだ。普段から運転をしているのだろう、運転手のハンドルさばきはスムーズで、ドライブ…

人間の忌まわしき過去「奴隷船」は東京にて今も息づく

東西線を毎日通勤のために使っているのだが混雑がヤバい。人に押されて息が出来ない。身体が捻じれたまま固定されてしまい腰を痛めたこともあった。本気で労災申請したい。余りにヤバいので調べてみたら東京で混雑率NO.1だった。仮説の実証も完了。 上京から…

片田舎のファンキーとモンキーとベイビーは今日も方向性の違いで揉めている

正月に帰省した時、母と話していると父方の祖父の話題になった。近所のおっさんと取っ組み合いの大ゲンカをしたらしい。記憶では祖父はもう80になろうかという年齢だった気がするが、何がどうなればおっさんと齢80間近のジジイが組み合うことになるのか。相…

タバコに火を灯す姿は祈りの所作に似ている

夜に吸うタバコは格別なのだ。喫煙者なら何となく分かってくれる気がしているが、タバコが旨いシチュエーションは、夜・冬・海、この3つである。キリスト教における父・子・精霊の三位一体と同じ図式でこれはもう確立している。天におわすはニコチンモンキー…

ダメンズセンサーは今日も胡蝶の夢を見る

大学の時のアヤという友人が東京に遊びに来るというので、時間を合わせて飲みに行った。互いに近況報告をし合ううちに、アヤの恋人の話になった。わたしの上京前から付き合っていた人とまだ続いていたらしい。 「誰が誰か分からん、久しぶりに会ったから頭ご…

クラスメイトをぶん殴った手で、自分にメールを打つ

冬の時期、居酒屋に行くと壁にズラッとサラリーマン達のコートがかかっている。「サラリーマンの抜け殻だ」と思う。仕事終わりにコートとジャケットを脱いで一介の人間として羽化。真冬でありながら真夏の風物詩を感じることが出来る一つの光景。せいぜい数…

わたしの人生から「島んちゅぬ宝」という歌を奪ったバイト先のセクハラジジイ

大学2回生のわたしはバイトを探していた。 一年ほど梅田でバーの店員をしていたが、暑い日も寒い日も雨の日も風の日も、夜な夜な東通り商店街のド真ん中に立ち、キャバクラやら風俗やらのキャッチの黒服に混じって客引きをさせられるのが億劫になってきてい…

サンタクロース本質主義に真っ向から立ち向かう

サンタクロースという存在はいったいなんなのか。というか、2019年を迎え新年の慶びに世間が浮足立つなか、シーズナリティ―のかけらもないクリスマスの話でブログ初めをして良いのだろうか。常に後手後手の人生。今年もしょっぱなから出遅れております! 話…

肉屋のキャラクターをさせられている牛や豚の悲哀たるや

よく焼き肉屋や肉系の居酒屋で牛や豚を店のビジュアルキャラクターにしているところがある。あれはどうなんだ。見かける度に思う。適当に画像を拾ってきたがこういうやつだ。 キャラクターにされている豚や牛もニッコニコしているが、お前わろてる場合かと思…

ヒロイン願望から逃れられない

ベルセルクのガッツとドロヘドロのカイマンが好きだ。 これだけで始めると「なんのこっちゃ」だと思うが、それぞれ『ベルセルク』『ドロヘドロ』という漫画作品の主人公である。 これまで、所謂「好きな異性のタイプ」というものをあまり意識したことがなか…

スプラトゥーンが下手な幽霊の話

友人の家に幽霊がいるらしい。 話というのはこうだ。男は数日間、家を空けて旅行に行っていた。もちろんその間、男の家には誰もいないはずである。にも関わらず、ゲームの『スプラトゥーン』のログイン記録と対戦記録が残っていたらしい。わたしはスプラトゥ…

死にたくなった時こそ観るべき!【元気が出すぎて死にたくなる!】おすすめ映画10選

三連休に代休をくっつけて四連休にした。 四連休、素晴らしい響きである。何でも出来る。どこへでも行ける。そんな気分だった。週始めから連休だけを楽しみに生きてきた。 が、いざ連休に入ると何もできなかった。木曜日、仕事終わりに同期と飲み、終電前に…

「頑張らずにダイエット」←やかましいわ

さっき会社からの帰宅道中、電車で携帯見てたのよ。そしたらアプリの通知あるじゃないですか、あの上からシュッて出てきてスンッて戻っていく、ひょっこりはんみたいなやつ。毎回毎回「うざ」としか思わないんだけど設定変えるのもダルくて放置してるやつね…

名を二つ持つ男と付き合っていた話

最近色々と悩みが多い。悩むというのは自分の向かうべき方向が分からなくなることに近い。つまるところ思考が迷子になっているのである。悩んでいない時は前、つまり未来を向いた思考が出来るが、悩んでいる時はそれが出来なくなる。問題を抱えている時、寝…

頭の中に幼児を飼っている

脳内に幼児がいる。年齢は特に決まっていないけど、大体2~5歳くらいを行き来している気がする。いきなりどうした、と思う人もいるだろうが、別に何かの比喩でもなく文面そのままの意である。わたしの脳内には赤ん坊が棲む。 だってもう耐えらんない。お仕事…

「ツイッターバズマシーン下乳」という新しい二つ名が誕生した経緯

男の友人をバイクの後ろに乗せて日帰りツーリングに行った。 帰宅後、一旦わたしの家に荷物を置いて飲みに繰り出そうとしていた折にラインが鳴った。大阪の友人からだった。 「これ黒ずみのことじゃない?」という文章と共にtwitter上のあるツイートのスクシ…

会話に向かない喫茶店

先日、男性と銀座の喫茶店に行った。その時の話をしたい。 店内にはほぼ全ての喫茶店がそうであるように、音楽BGMが流れていた。それは良い。程よい騒音は、人の心を落ち着かせる。沈黙が続いても、耳が暇しない。だが、この店は選曲が妙だった。 ジャンルで…

失言と手足のバタバタとわたし

わたしは失言が多い。特に酒を飲むとその傾向が強い。 まだ大阪に住んでいた頃、長年通い詰めていたバーで飲んでいた時のことだ。バーのマスターと、客はわたししかいなかったので二人で話していた。マスターが旅行に行ったそうで、話を聞いていた。他愛のな…

知らぬ間に叔母への進化を遂げる

三連休を使って、東京に母と長兄が遊びに来ていた。 ご飯を食べながら近況報告をし合っていた。以前から次兄が結婚するしないで揉めているという話を聞いていたので、進捗について尋ねた。 「結婚したよ」 「あ?」 予想外の答えに、ついヤンキーのような反…

楽曲『カーニバる?』のナオトインティライみへの敵いようもない敗北

うちはスカパーを契約している。休日は大体、MTVやスペシャなどの音楽番組を垂れ流しにしていることが多い。今日もMTVにチャンネルを合わせて流しっぱなしにしていた。 風呂に入って、髪の毛を拭きながら部屋に戻り、テレビに目をやった。ナオトインティライ…

駅構内の吊り広告に人間の一生を見る

夏頃、仕事で打ち合わせに赴くためにある駅に降り立った。 駅は都心からは外れていて、時間がゆっくりと流れているような下町情緒的な雰囲気のある街にあった。わたしは東京は隅から隅まで都会だと思っている節があるので、東京でも電車で30分そこら移動すれ…

撮影中の大絶賛は、心も身体もハダカにする

ちょっとした縁で、tiktokというアプリの撮影に参加した。撮影内容については関係がないので省かせてもらいたい。 多分ある程度若い人ならご存知だろうが、tiktokとは短尺動画共有のSNSである。アプリから提供される音楽クリップや短尺動画の音声に合わせて…

酔っぱらいの帰巣本能について

電車に乗っている時、目の前に酔っ払いが立った。サラリーマン風の中年男性だったが、露骨なまでに酔っていた。「酔っ払い」という概念すら知らない赤子でも、あれが酔っ払いだよ、と指さしてやれば「なるほど」と言葉を喋りだすんじゃないかと思うくらいに…

「世田谷」という単語を凶器に変える男

以前、同期が軽井沢に旅行に行ったとのことで、お土産を買ってきてくれた。「軽井沢美人」という名前の赤ワインだった。 地酒を貰うというのはとても嬉しい。ある場所でしか買えないという特別感があるし、地酒を飲むと何となくその土地を体験しているような…

tinderを使いこなすゴリラ in ハプバー

少し前に大学の時の友人と飲みに行った。その時の話をしたい。 まず本題に入る前にこの友人の説明をしておきたい。年齢はわたしと同い年の26歳。東京大学大学院卒。経済学専攻。twitterで事あるごとに「社会学はクソ」と発言して憚らない。ちなみにわたしの…

自画自賛するパン「ナイススティック」についての一考察

人の家で宅飲みをしていた。途中でつまみを買いに、深夜までやっている小さなスーパーに行った。わたしはパンを食べる習慣がない。嫌いではないが、米の方が断然好きだからだ。なので、パンコーナーではあからさまにやる気の無い顔をしていた。 日本において…

水族館やら動物園をどういうテンションで楽しめばいいのか

以前付き合っていた男性は「水族館が好きだ」と言った。 わたしは家族で出かけた経験がほぼ無く、友人も少ない方なので外出自体に慣れていなかった。そのせいで楽しみ方が分からないということもあるのだろうが、水族館や動物園といった「生き物が展示されて…